享保20年(1735年)創業、289年の歴史を誇る福岡県みやま市の老舗酒蔵。『心をかわす歓びを広める』を理念とし、伝統的な手造りの製法を守りながら現代の味覚に合う日本酒を醸造しています。看板商品の『菊美人』は詩人・北原白秋の実姉が先代社長夫人であった縁から、白秋が命名し墨書きした文字がラベルに使用されています。機械に頼らない手搾りにこだわり、現代設備も導入して品質向上に努めています。
享保20年(1735年)に創業した菊美人酒造は、福岡県みやま市で289年の長い歴史を紡いできた老舗酒蔵です。特筆すべきは、先々代社長・江崎喜三郎の妻・加代さんが柳川の詩人・北原白秋の実姉であったことです。この縁により、看板銘柄『菊美人』は白秋が命名し、彼が墨書きした文字が現在でもラベルに使用されています。創業以来、地域に根ざした酒造りを続け、伝統的な手造りの製法を守りながらも時代に合わせて進化を続けてきました。現在では年間約4,000人が訪れる酒蔵開きを開催するなど、地域文化の発信地としても重要な役割を果たしています。長い歴史の中で培われた技術と経験を活かし、『心をかわす歓びを広める』という理念のもと、品質の高い日本酒を造り続けています。
毎年春に開催される酒蔵開きには約4,000人の来場者があり、限定販売される『生酒』が特に人気です。通常は土日休業ですが、酒蔵開きの際には特別に開放され、普段は見ることのできない酒造りの現場を見学することができます。手搾りによる伝統的な製法や現代設備の見学が可能で、できたての新鮮な日本酒の試飲も楽しめます。
2023年と2024年に国際的な酒類コンテストIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)において『菊美人 純米大吟醸 雫』が2年連続でGOLDメダルを受賞しています。また、Kura Master Goldをはじめ、IWC Bronzeなど国内外の品評会で数々の賞を受賞しており、その品質の高さが国際的に認められています。手搾りにこだわった伝統的な製法と現代技術の融合により、世界レベルの評価を獲得している蔵元です。
福岡県みやま市瀬高町上庄183