北海道最古の酒蔵。明治5年(1872年)石川県能登から来た柴田與次右衛門が札幌で初めて酒造を開始。豊平川の地下水を使用し、全国新酒鑑評会で14年連続金賞受賞の実績を持つ。代表銘柄『千歳鶴』は「北海道札幌の地酒」として親しまれ、2023年には通年醸造可能な新蔵を完成させ、伝統と革新を融合した酒造りを行う
明治5年(1872年)、石川県能登出身の柴田與次右衛門が札幌市中央区創成川付近に「柴田酒造店」を創業し、札幌初の酒造りを開始。北海道の酒造業の幕開けを担った先駆者として知られる。当初は開拓使の役人に人気のどぶろくを製造、数年後に清酒製造を開始。明治30年(1897年)、柴田酒造店と笠原・本郷・山崎・山本・三浦・中川の7軒が合併し「札幌酒造合名会社」を設立。大正13年(1924年)に「札幌酒造株式会社」へ改組。昭和3年(1928年)、政府の方針により8社が合併して「日本清酒株式会社」となり、統一銘柄を『千歳鶴』とする。創業地の近くで150年以上にわたり豊平川の伏流水を使用した酒造りを継続。平成14年(2002年)に「千歳鶴酒ミュージアム」を完成、令和5年(2023年)には空調・冷房設備を完備した通年醸造可能な新蔵を完成。全国新酒鑑評会で14年連続金賞受賞という偉業を達成し、北海道を代表する酒蔵として地域と共に発展を続けている
千歳鶴酒ミュージアムは平日の工場見学と8~20名の団体で1週間前の予約で可能です。酒ミュージアムは10:00~18:00(年末年始休業)で無料入場でき、酒造りの歴史を学び、日本酒の試飲や蓋元限定酒の購入が可能です。地下150mから汲み上げた豊平川の地下水で作られた仿込水の試飲や、大吐醸の酒粕を使ったソフトクリームも人気です。
千歳鶴は全国新酒鑑評会においじ14年連続金賞を受賞した単築の実績を持ち、日本酒業界でも特に注目される酒蔵です。令和2年(2020年)酒造年度には北海道から12点の出品中5点が入賞、4点が金賞を受賞し、その中に千歳鶴が含まれています。北海道産酒米「吟風」を使用した酒造りでも2度の金賞を受賞しており、地元産原料へのこだわりと技術力の高さを示しています。明治5年(1872年)から150年以上続く歴史ある札幌唯一の酒蔵として、地域の期待と信頼に応え続け、女性「札幌の白鶴」中村李葉氏が杜氏として活躍し、北海道産米を使った地産地消の酒造りを推進しています。
〒060-0053 札幌市中央区南3条東5丁目2番地