千曲錦酒造は長野県佐久市に位置する酒蔵です。日本アルプス地域の清らかな水と地元の原料を使用して、伝統的な日本酒を醸造しています。
千曲錦酒造は1681年(天和元年)、中山道の宿場町である岩村田宿で創業した340年余の歴史を持つ老舗蔵元です。創業家の原家は武田信玄の二十四将の一人である原虎胤の子孫と伝えられ、武田氏滅亡後に佐久市岩村田に移り住み、1682年には原弥八郎が庄屋を務めながら「吉田屋」の号で酒屋を営んでいました。千曲錦という銘柄は、千曲川の川面に映える秋の紅葉の美しさを錦に例えて名付けられました。明治期には東京への販路拡大に成功し、1929年に吉田屋から千曲錦酒造株式会社へと法人化しました。1962年には佐久市長土呂の現在地へ移転し、標高約700メートルの冷涼な気候と浅間山系の伏流水を活かした酒造りを続けています。長野県内では珍しい精米蔵を自社で保有し、原料処理から一貫した品質管理を行うなど、伝統を守りながら革新的な取り組みも続けている、信州佐久を代表する酒蔵です。
蔵見学は事前予約制で、一部の見学が可能です。敷地内には試飲が可能な幅広い売店もあり、平日(9時16時、土日祝日*10時15時に営業しています。三階建ての立派な酒蔵で、佐久エリアで13蔵の中でも独特の存在です。
第79回関東信越国税局酒類鑑評会吹醸酒の部優秀賞(長野県第一位)を受賞し、過去3年連続ですべての品評会・鑑評会において金賞受賞の実績を持ちます。又、杜氏の上原康徳が初の「信州の名工」を県知事より授与されています。
〒385-0021 長野県佐久市長土呂1110