享保元年(1716年)創業、年間総生産約300石の小さな蔵。平成の名水百選に選ばれた『久留里の名水』を仕込み水に使用。現在は三兄弟が中心となり、一本一本丁寧に仕込み、量産では出せない旨さを追求。代表銘柄『福祝』は昔ながらの技術の粋を守り続けている。
享保元年(1716年)、江戸時代中期に『藤崎屋』の屋号で創業。当初は『藤久盛(とうきゅうざかり)』という銘柄を醸していた。昔日、久留里は徳川譜代が藩主を務めた城下町で、名水の里として知られてきた。昭和55年(1980年)、先代蔵元の藤平富雄氏が『七福神』から“福”の字を採り、めでたさが重なるという意味を込めて『福祝(ふくいわい)』を誕生させた。現在は先代の想いを受け継いだ三兄弟が中心となり、長男の和也が事務、次男の典久が仕込み、三男の淳三が麹造りと営業を担当。平成の名水百選に選ばれた久留里の名水を仕込み水に、ただ素直に「うまい」と感じられる酒を目指している。