福島県西白河郡矢吹町で慶応元年(1865年)創業の酒蔵。「自然郷」「楽器正宗」の二大銘柄を醸造。1974年に四代目が無農薬米による純米酒を日本で先駆的に開発し、「無添加酒-自然郷」として発売。米本来の旨みや麹の甘み、酵母の華やかさを生かす酒造りで、食事に寄り添う酒を追求している。
慶応元年(1865年)、明治維新直前の激動期に福島県矢吹町で創業。日本三大開拓地として知られる矢吹町は、明治時代は宮内庁御猟場、大戦中は陸軍飛行場として使われ、1956年から国家プロジェクトとして開拓された土地。四代目大木代吉は米だけを原料とする本来の酒造りを目指し、西郷村の篤農家と出会い、農薬をほとんど用いない米を入手。当時「純米酒」という言葉もなかった1974年(昭和49年)、矢吹の豊かな自然への謝意を込めて「無添加酒-自然郷」として発売。これは日本の純米酒の先駆けとなった。「楽器正宗」は二代目の時、朝香宮来訪時に随行した宮内庁雅楽師で君が代作曲者とされる奥好義が「酒造りも楽器を奏でることも、元は同じく神様への捧げ物」と語ったことに由来。2016年に15年ぶりに復活させた。現在は「自然郷BIO」(生もと系酒母使用)や「自然郷SEVEN」(福島県産酵母使用)など、革新的な商品開発を続けながら、農薬を使用しない米にこだわり、米本来の旨みを追求する酒造りを150年以上続けている。
毎年春と秋に開催される蔵開放では、新酒の試飲や数量限定の酒の販売を行っています。「自然郷」と「楽器正宗」の2つのブランドで、無添加の酒造りにこだわり、日本酒の本来の美味しさを追求しています。地元の方々とのつながりを大切にし、伝統的な酒造りを継承しながら革新的な商品開発も行っています。
SAKE COMPETITION 2023で「楽器正宗 純醸」がGOLD、2019年仙台日本酒サミット2位、SAKE COMPETITION 2019純米酒部門GOLD「自然郷芳采純米」、純米吁醸酒部門SILVER「自然郷SEVEN」。伝統的な酒造り技術と現代的な酒質設計を組み合わせた品質の高さが国内外で評価され、特に「自然郷BIO」は仙台日本酒サミットで高い評価を連続して受けています。
〒969-0213 福島県西白河郡矢吹町本町9番地