京都府京都市伏見区横大路三栖山城屋敷町に蔵を構える齊藤酒造は、1895年(明治28年)創業の老舗蔵元。13代目当主・齊藤洸が率いる同蔵は、京都府産米のみを使用することにこだわり、特に京都独自の酒造好適米「祝」を使った酒造りに定評がある。全国新酒鑑評会で14年連続金賞受賞という輝かしい実績を誇り、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)でも金賞を獲得。伝統的な技術と最新設備を融合させた酒造りで、伏見の名水を活かした柔らかく上品な味わいの日本酒を醸している。
齊藤家の歴史は元禄年間(1688〜1704年)、泉州(大阪)から伏見に移住した「井筒屋伊兵衛」が呉服商を始めたことに遡る。幕末の鳥羽伏見の戦いで家業が打撃を受けた後、1895年(明治28年)に9代目・齊藤宗太郎が一念発起し、路傍占いで「酒屋」の示唆を得て酒造業への転身を決意。当初は「柳正宗」「大鷹」の銘柄で販売していたが、1915年(大正4年)、10代目・貞一郎が大正天皇即位を記念し、9代目の英断と戒名から「英勲」と命名。1960年(昭和35年)に法人化、1974年に現在地へ移転し近代的な設備を導入。1990年からは12代目・齊藤透が高級酒路線へ転換し、現在は13代目・齊藤洸が伝統を守りながら革新的な酒造りに挑戦している。
毎年春と秋に「英勲蔵開き」を開催しており、2025年春は3月15日に実施予定。また、2月下旬から3月上旬にかけて、13代目当主齊藤洸による特別酒蔵見学会も開催している。見学では通常は立ち入り禁止の製造現場に入り、伝統的な酒造りの工程を詳しく見学できる。営業時間は平日9時から17時まで。伏見の酒蔵街に位置しており、月桂冠大倉記念館や寺田屋など他の観光スポットと合わせて楽しめる立地にある。事前予約が必要な場合があるため、見学希望の際は事前に連絡することを推奨。
全国新酒鑑評会において14年連続金賞受賞という日本酒業界でも稀有な快挙を達成。また、世界最大規模のワインコンペティションであるIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門でも金賞を獲得している。これらの受賞歴は、京都府産米のみを使用し、特に京都独自の酒造好適米「祝」を使った酒造りの技術力の高さを証明している。13代目当主齊藤洸の指導の下、伝統技術と最新設備を融合させた革新的な酒造りが国内外で高く評価されており、伏見の名水を活かした上品で洗練された味わいが専門家から絶賛されている。
〒612-8207 京都市伏見区外堀町105番地