京都府宮津市の丹後由良に位置するハクレイ酒造は1832年(天保3年)創業の老舗蔵元。海と山に囲まれた絶景の地で、由良山の不動滝から湧き出る超軟水を使用した酒造りを続けている。「温故創新」をモットーに、伝統を大切にしながら新しいものを産み出す酒造りを実践。米、水、人の調和を重視し、丁寧に育てた米を使用して甚やかから辛口まで幅広い味わいの日本酒を醸している。代表銘柄は「白嶺」「酒天童子」。
1832年(天保3年)、中西家五代目の新屋六右衛門が牧野丹後守より酒造許可を得て丹後由良で酒造業を開始。由良山の雪を頂く峻の姿から「白嶺(ハクレイ)」と名付けられた。創業当時から地域に必要とされる蔵を目指し、海と山に囲まれた絶景の地で地元の素材を活かした酒造りを続けてきた。江戸時代から伝わる伝統的な醸造技法を守りながら、現代においても「温故創新」の精神で革新的な酒造りに取り組んでいる。190年以上にわたり継承されてきた技術と伝統は、今もなお地域の誇りとして受け継がれている。
「天の蔵」で酒蔵見学を実施しており、営業時間は9時から17時(最終入場は16時)。毎週月~水曜日と年末年始(12月29日~1月5日)は休業。見学は無料だが事前予約が必要で、スタッフが30分間のガイドで試飲や蔵の歴史、銘柄の由来、酒造りの工程を説明。天保蔵(1832年創業時の蔵)では旧釜場や発酵蔵など古い醸造空間を見学できる。また2010年にオープンした酒スイーツカフェ「HAKUREISYA」では日本酒や酒粕を使ったスイーツを楽しめる。京都丹後鉄道宮舞線丹後由良駅から徒歩5分とアクセスも良好。
2025年ワイングラスでおいしい日本酒アワード(WGO)で最高金賞を受賞。同賞はワイングラスで飲んで美味しい日本酒を評価する権威あるコンテストで、ハクレイ酒造の技術力と品質の高さが評価された。また、数々の清酒やリキュールで受賞歴を持ち、特に京都丹後の契約農家産山田錦100%を使用した特別純米酒「古伝」は宮津遺産にも認定されている。伝統的な山廃仕込みで醸した超辛口の「酒天童子」も代表銘柄として高い評価を得ており、天然の超軟水を活かした独特の味わいで多くのファンを魅了している。
〒626-0071 京都府宮津市字由良949