寛永6年(1629年)兵庫県姫路市香寺町中寺にて創業。文化2年(1805年)に現在の夢前町前之庄に移転。16代目当主の壺坂良昭が東京農業大学醸造科卒業後、播州らしさが伝わる酒造りを目指している。主力銘柄「雪彦山」は日本三彦山の一つである雪彦山から命名。温度管理機器を一切使わず、扉の開閉のみで自然発酵を実践。築210年の酒蔵は二階の床板を外して麹投入や天秤搾りができる珍しい構造。2008年姫路市都市景観重要建築物指定。
壺坂酒造は寛永6年(1629年)、兵庫県姫路市香寺町中寺において創業した播磨地方の老舗酒蔵である。気候の問題から文化2年(1805年)に現在の夢前町前之庄に移転し、以来220年以上にわたりこの地で酒造りを続けている。夢前町の山間部という立地は昼夜の寒暖差が激しく、冬には季節風が吹き降りる厳しい環境だが、この自然条件こそが良質な酒を生み出す要因となっている。酒蔵の建物は築210年以上の歴史を持ち、2階の床板を外して醸造甕への麹投入や天秤搾りができる全国的にも珍しい構造を有している。母屋は築150年で、当時商家には許されていなかった三間続きの座敷を板戸で切り離すなどの工夫が凝らされており、これらの特徴から2008年に姫路市より「都市景観重要建築物」に指定された。現在は16代目当主の壺坂良昭が伝統を受け継ぎ、東京農業大学醸造科で学んだ知識と技術を活かしながら、温度管理機器を一切使用せず扉の開閉のみで温度・湿度を調整する完全自然発酵という昔ながらの製法を守り続けている。播磨国風土記に記された日本酒発祥の地で、地元産山田錦と雪彦山系の伏流水を使い、播州の風土がそのまま凝縮された地酒を醸造。全国新酒鑑評会での受賞や全国燗酒コンテスト2021での山廃純米雪彦山「呼應100年」の受賞など、伝統製法による酒造りが高く評価されている。
1629年創業の播磨地方の老舗酒蔵で、築2120年の歴史ある酒蔵と築150年の母屋が2008年に姫路市都市景観重要建築物に指定された歴史的建造物です。見学時間は10:00-16:00(日曜休み)で入館無料。温度管理機器を一切使わず扉の開閉のみで自然発酵を実践する伝統的な酒造りと、2階の床板を外して鹹投入や天秤しぼりができる珍しい構造をご覧いただけます。雪彦山系の伏流水と地元産山田錦を使用した播州の風土が凝縮した酒造りを体験できます。
全国新酒鑑評会での受賞や全国燗酒コンテスト2021での山廃純米雪彦山「呼應100年」の受賞など、伝統製法による酒造りが高く評価されている。2008年に姫路市都市景観重要建築物に指定された築210年の酒蔵と築150年の母屋は、その武史的・建築的価値が公式に認められている。1629年創業で400年近い歴史を持ち、温度管理機器を一切使用しない完全自然発酵という伝統製法を守り続ける姿勢が業界内でも評価されている。
〒671-2103 兵庫県姫路市夢前町前之庄1418-1