1877年(明治10年)創業の「合資会社辰泉酒造」は、福島県会津若松市に所在する武号の酒蔵です。代表銘柄『京の華』は、大正時代末に開発された幻の酒米「京の華1号」を使用した特別な日本酒です。創業以来、大量生産・大量販売方式を避け、手造りの良さを活かした丁寧な酒造りを心がけており、会津の恵まれた環境のもとで品質にこだわった日本酒を醸造し続けています。
明治10年(1877年)に創業した辰泉酒造は、会津の地で140年以上にわたり日本酒造りを続けてきました。特に注目すべきは、昭和55年(1980年)に前社長(現会長)の新城新次氏が福島県農業試験場にわずかに保存されていた「京の華1号」の種米を探し当て、栽培を開始したことです。この幻の酒米は大正時代末に山形県庄内地方で生まれた品種で、昭和60年(1985年)には「純米大吸醸 京の華」が誕生しました。現在は7代目新城壮一氏が継承し、伝統と革新を大切にした酒造りを続けています。
蔵見学については、事前にお電話でお問い合わせください。小規模な酒蔵ですが、日本酒愛好家の方や地元の方々には可能な限り対応しています。「京の華」の特別な歴史や酒造りのこだわりについて詳しく聞くことができ、試飲も可能です。会津若松市内の観光と併せて訪問される方も多くいらっしゃいます。
代表銘柄『京の華』シリーズは国内外で高い評価を得ており、平成19年と令和3年に「大吸醸 京の華」が全国新酒鑑評会で金賞を受賞しました。また、「純米大吸醸 京の華 雫」は2019年にInternational Wine Challenge SAKEでBronze Medal、2021年にSilver Medalを受賞するなど、国際的なコンペティションでも継続的に評価されています。これらの受賞歴は、幻の酒米「京の華」を使用した独特な酒造りと丁寧な手作業の成果です。
福島県会津若松市上町5畢26号