1896年(明治29年)創業の奈良県香芝市に位置する酒蔵。万葉の昔より神聖視されてきた二上山の麓で酒造りを行う。創業以来、吟醸酒以外のすべてを山廃仕込みで製造する稀有な蔵として知られ、自家栽培米「ひのひかり」を使用した本格的な地酒を追求。代表銘柄「金鼓」は初代が万歳好きだったことから命名された。一時期休業を経て2004年に復活し、先人から受け継がれた伝統的な「水もと仕込み」の技術を持つ数少ない蔵元として、奈良の酒造文化を継承している。近鉄五位堂駅前にアンテナショップを開設し、30-40種類の商品を展開。
大倉本家は1896年(明治29年)に大倉勝治商店として香芝市鎌田に創業した。万葉の昔より「天の二上」と呼ばれ神聖視されてきた二上山の麓という恵まれた立地で、創業以来一貫して山廃仕込みを中心とした酒造りを行ってきた。最盛期には南奈良最大級の酒蔵として年間6000石を生産する規模にまで成長した。代表銘柄「金鼓」の名前は、新春に繁栄を願って行われる万歳の一節「金鼓、きんこ」から、万歳好きだった初代が命名したと伝えられている。しかし2000年から2002年まで諸般の事情により3年間の休業を余儀なくされた。2004年、4代目大倉隆彦氏が熟練の但馬杜氏・井谷恒雄氏を迎えて酒造りを再開。復活後は規模よりも品質を重視し、自家栽培米「ひのひかり」を使用した山廃仕込みと、先人から受け継がれた貴重な「水もと仕込み」の技術を駆使して、個性的で主張のある酒造りを追求している。現在は近鉄五位堂駅前のアンテナショップでも商品を展開し、奈良の地酒文化の発信に努めている。
大倉本家では近鉄五位堂駅前に「大倉本家エキマエノミセ」というアンテナショップを開設し、新商品や熟成アイテム、限定品など常時30-40種類のラインナップを揃えて販売している。このショップでは、蔵でしか味わえない限定商品や、時期により異なる季節限定の商品も取り扱っており、大倉本家の多彩な商品を直接購入することができる。また、Instagram や Facebook で営業情報を随時更新しており、新商品の情報や蔵の様子を知ることができる。香芝市は奈良盆地の西部に位置し、古代から交通の要衝として栄えた歴史ある地域で、二上山の雄大な景色と合わせて楽しむことができる。
大倉本家は1896年の創業以来、山廃仕込みによる個性的な酒造りで知られており、特に伝統的な「水もと仕込み」の技術を現在でも継承する数少ない蔵元として業界内で高く評価されている。自家栽培米「ひのひかり」を使用した地域密着型の酒造りは、奈良の地酒の真髄を表現した取り組みとして注目を集めている。代表銘柄「金鼓」の濁酒は、室町時代から続く伝統的な製法で造られる希少な商品として、日本酒愛好家から高い評価を得ている。また、一時期の休業を経て復活を遂げた蔵として、その復活劇と品質への取り組みは業界関係者からも注目されており、伝統技術の継承と革新的な取り組みの融合が評価されている。
〒639-0227 奈良県香芝市鎌田692