1963年創業。奈良県北葛城郡広陵町で、社是「昇道無窮極」を掲げ酒造りを行う。1964年、日本初の瓶詰め樽酒「吉野杉の樽酒」を開発。最高級の吉野杉を使用した樽酒のパイオニアとして、伝統と革新を融合。隣接する長龍ブリューパークでは日本酒とクラフトビールを提供。
長龍酒造は1963年、飯田弟一(ていいち)氏により創業された。造り酒屋の家に生まれた飯田氏は、長男でなかったため実家を継げず、独立を決意。実家の酒「長龍」120本を元手に事業を開始すると、その品質が評価され順調に成長を遂げた。創業者は樽酒の味わいに深い愛着を持ち、より多くの人々に楽しんでもらいたいという想いから、1964年に日本初となる瓶詰め樽酒「吉野杉の樽酒」を開発。酒樽材として最高とされる樹齢80年以上の奈良県吉野杉を使用し、杉の香り成分が生み出すリラックス効果は森林浴に匹敵するという。現在は南部杜氏の資格を有する社員を中心に、「お客様が真に安心し満足いただける日本酒」を追求。米作りから関わり、品質にこだわった酒造りを続けている。Kura Master2024プラチナ賞、IWC2025ゴールド受賞など国際的評価も高い。
長龍酒造では予約制の酒蔵見学を実施しており、日本初の瓶詰め樽酒「吉野杉の樽酒」の製造工程を見学できる。また2022年にオープンした長龍ブリューパーク(奈良県北葛城郡広陵町圀7-1)では、日本酒の試飲や限定商品の購入、クラフトビールの製造見学などが楽しめる。土日祥日はブリューパーク直通((0745-43-6203)で予約可能。毎年秋には「蔵開き」イベントを開催し、地域の人々との交流を深めている。
長龍酒造は国内外のコンテストで数多くの受賞歴を誇る。特に1992年から10年連続でモンドセレクション金賞を受賞し、国際的な品質を認められた。2009年には世界最大級のワインコンテストIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で金賞を受賞。近年ではフランスで開催されるKura Master2024で「吉野杉の樽酒 雄町山廃 純米酒」がプラチナ賞を受賞し、IWC2025ではゴールドメダルを獲得するなど、継続的に高い評価を得ている。日本初の瓶詰め樽酒として開発した「吉野杉の樽酒」は、樽酒文化の普及に大きく貢献したパイオニア的商品として業界で高く評価されている。
〒635-0823 奈良県北葛城郡広陵町圀4