『酒は人柄が造る』を信条に、1789年創業の足柄平野に位置する酒蔵。和の心を大切に、造り手が和して働き、人の心を和ませる酒を、日本文化の繊細な精神で醸造する。能登流の醸造技術を継承し、地元農家と協力して耕作放棄地を再生した田んぼの米を使用。
寛政元年(1789年)創業の井上酒造は、足柄平野で235年以上の歴史を誇る老舗酒蔵です。創業の逸話として、井上家6代目の吉七金目地(かなめち)が小田原城下町へ新しい商売を求めて向かう途中、酒徳利の形をした石につまずいたことを酒造りの神の啓示と捉え、醸造業を始めたと伝わります。この縁起の良い石は今も井上家の家宝として大切に保管されています。「酒は人柄が造る」という信条のもと、「和」の精神を大切にした酒造りを実践。造り手同士の調和、飲む人の心を和ませる酒、日本文化の繊細な精神での醸造という3つの「和」を軸に、能登流の伝統技術を継承しています。近年では地元農家と協力し、耕作放棄地を再生した田んぼで栽培した酒米を使用するなど、地域振興にも積極的に貢献。代表銘柄「箱根山」は1967年に欧州輸出用商標として登録され、現在も7代目が200年以上の伝統を守りながら、地域と共に歩む酒造りを続けています。
酒蔵見学を実施しており、見学無料(未成年者の入場不可)、英語対応も可能。事前に電話予約が必要。JR御殿場線上大井駅から徒歩5分とアクセス良好。観光庁から酒蔵ツーリズム推進協議会連携プロジェクトとして選定されており、日本酒造りの伝統を学べる貴重な機会となっている。
平成29酒造年度全国新酒鑑評会で『箱根山 大吟醸』金賞受賞(11年ぶりの快挙)。第14回能登杜氏自醸酒品評会で杉沢駿作氏が優秀賞(能登杜氏会会長賞)を普通酒部門で受賞。酒造りの伊予酒造組合主催『新酒鑑評会』でも受賞歴あり。国内外で高い評価を受けており、1967年からヨーロッパ輸出用商標として登録された『箱根山』ブランドは代表銘柄として愛されている。
〒258-0016 神奈川県足柄上郡大井町上大井552