鷹正宗

鷹正宗の歴史は天保年間（1830-1844年）、福岡県久留米市での創業に始まる。江戸時代後期から明治、大正と時代の変遷を経て、1935年11月5日に株式会社として法人化。戦後の復興期を経て、昭和の高度成長期には地域の発展と共に成長を続けた。転機は1989年、プロ野球球団の福岡ダイエーホークス（現・福岡ソフトバンクホークス）が大阪から福岡に本拠地を移転した際に訪れる。銘柄に「鷹」の字を冠していたことが縁となり、球団公認の日本酒に指定され、以降30年以上にわたってホークスファンに愛される存在となった。優勝祝賀会での祝い酒として、また球場での販売など、福岡のプロ野球文化と深く結びついた活動を展開。しかし、消費者の嗜好の変化や市場環境の変化により経営が悪化し、2023年6月、子会社の叡醂酒造と共に民事再生法の適用を申請。190年以上の歴史に一つの区切りをつけることとなったが、福岡の酒造文化とスポーツ文化を結びつけた功績は今も語り継がれている。

2023年6月に民事再生法の適用を申請したため、現在は通常の観光や購入はできません。かつては福岡ソフトバンクホークスの公認日本酒として「いい酒、いい顔、タカマサムネ。」のスローガンで親しまれ、優勝祇賀会での祝い酒などで使用されてきました。工場は大善寺町にありました。