1875年(明治8年)創業の天山酒造は、天山山系の伏流水を使用した酒造りで知られる佐賀県小城市の老舗蔵元です。七田ツキ・利三夫妻が近隣の酒蔵から酒造業を継承し、以来150年近くにわたって高品質な日本酒を造り続けています。清酒、焼酎、リキュールの製造販売を手がけ、代表銘柄は『天山』『岩の蔵』『七田』の三つのブランドを展開。伝統的な酒造技術を基盤としながら、現代の嗜好に合わせた吟醸酒や純米酒の開発にも積極的に取り組んでいます。
天山酒造の歴史は1875年(明治8年)、七田ツキ・利三夫妻が小城町岩蔵の地で酒造業を始めたことに端を発します。創業時から天山山系の清らかな伏流水と佐賀平野の良質な米を活用し、地域に根ざした酒造りを続けてきました。明治、大正、昭和と時代を重ねる中で、伝統的な製法を守りながらも品質向上に努め、地元佐賀をはじめ九州一円で愛される銘酒として地位を確立。戦後復興期には設備の近代化を進め、昭和後期からは吟醸酒ブームに対応した高品質酒の製造に注力。平成時代に入ると6代目により新ブランド『七田』を立ち上げ、若い世代にも親しまれる日本酒造りに挑戦。現在は7代目が『不易流行』の理念のもと、伝統を継承しつつ革新的な酒造りを推進し、国内外で高い評価を獲得しています。150年近い歴史の中で培った技術と精神を次世代に継承しながら、佐賀の地酒として更なる発展を目指しています。
天山酒造では酒蔵見学ツアーを実施しており、伝統的な酒造りの工程を間近で見学することができます。また、3Dバーチャルツアーも提供しており、オンラインでも酒蔵の雰囲気を体感できます。見学では天山山系の伏流水を使った仕込みの様子や、歴史ある酒蔵の建物をご案内。試飲コーナーも用意されており、『天山』『岩の蔵』『七田』の各ブランドを飲み比べることができます。見学は事前予約制となっており、営業時間は9時から17時まで(夏季は16時まで)です。
天山酒造は長年にわたり数多くの品評会で優秀な成績を収めています。特に『天山』ブランドは九州地区の清酒品評会で連続受賞の実績を誇り、佐賀県清酒品評会でも常連の受賞蔵として知られています。新ブランド『七田』も全国新酒鑑評会での入賞経験があり、若手杜氏の技術力の高さを証明。『岩の蔵』は地酒部門での評価が高く、佐賀の地酒としての品質が広く認められています。また、佐賀県酒造組合主催のコンクールでも優等賞を複数回受賞し、県内屈指の技術力を持つ蔵元として業界から高い評価を得ています。
〒845-0001 佐賀県小城市小城町大字岩蔵1520番地