島根県飯南町唯一の酒蔵として85年以上の歴史を持つ株式会社赤名酒造。2014年の経営改革以降、全量純米蔵として地元産米100%使用、手造り麹、槽搾りにこだわる。標高450mの高地で醸す純米酒は、マイナス10度での長期熟成技術など革新的な手法を採用。代表銘柄「絹乃峰」「琴引山」を展開し、2024年には24万2000円の超高級酒も発表。タイ・バンコクに事務所を設立し海外展開も積極的。
島根県飯南町唯一の酒蔵として、1929年に近隣3蔵の合併により誕生。かつて業界の変化により苦境に立たされたが、2014年に三島卓明氏のもと大胆な改革を実施。全量純米蔵への転換、地元産米100%使用、手造り麹と槽搾りへのこだわり、マイナス10度での長期熟成技術の導入など、品質至上主義を貫く。「絹乃峰」の名は、朝霧に包まれる山々の美しさと絹のような滑らかな酒質を表現。2024年には6年熟成の純米大吟醸35%「赤瓦」を24万2000円で発表し、世界の富裕層市場に挑戦。タイにバンコク事務所を設立するなど、伝統技術を世界基準へと昇華させる革新的な酒蔵として、日本酒の新たな価値創造に挑む。地域の小中学校や福祉施設との連携も深く、酒粕の提供など地域貢献にも尽力。標高450mの高地で醸す唯一無二の純米酒は、まさに山間部テロワールの結晶である。