1573年創業、石川県白山市に位置する450年の歴史を持つ老舗酒蔵。「酒造りの神様」と称される農口尚彦氏が36年間杜氏を務め、山廃仕込みを復活させ全国に広めたことで知られる。「山廃の王」と呼ばれ、兵庫県特A地区産山田錦を使用し、長期熟成による濃醇で複雑な味わいの酒を造る。品質重視の少量生産を貫き、温度・湿度を24時間管理する最新技術と伝統の手造りを融合させた造りを実践。
1573年(天正元年)、柳家により「小柳屋」として創業。応仁の乱を逃れ京都から白山の麓に移り住んだ柳家が、余剰米で酒造りを始めたことが起源。戦後の農地改革を機に酒造専業となり、兵庫県横和地区から高品質の酒米を調達。1970-80年代に農口尚彦氏が杜氏として山廃仕込みを復活させ、「山廃の王」として世界的評価を確立。2006年「現代の名工」、2008年「黄綬褒章」を受章。2007年IWCで菊姫鶴乃里が初代チャンピオン・サケに輝く。現在も科学・工学系卒業生を積極採用し、新世代の「酒マイスター」育成に力を入れ、伝統と革新を融合させた酒造りを続けている。