結城酒造は1594年に創業した400年以上の歴史を持つ老舗酒蔵でしたが、2022年5月に発生した火災で国有形文化財に指定されていた酒蔵建物が全焼しました。代表銘柄「結ゆい」と「富久福」は、鬼怒川水系の軟水と各地から厳選した米を使用した丁寧な酒造りで知られています。現在は蔵元の浦里昌明氏が県内の来福酒造で、杜氏の浦里美智子氏が北海道の三千桜酒造で醸造を続けており、2025年中頃の結城での酒造り再開を目指しています。茨城県内外の酒蔵や販売店、愛飲者からの温かい支援を受けながら、ひたち海浜公園や袋田の滝など茨城の観光とともに愛される酒蔵として復活への歩みを進めています。
結城酒造は1594年(文禄3年)に創業した400年以上の歴史を持つ老舗酒蔵です。初代から続く伝統的な酒造りは、鬼怒川水系の良質な軟水と厳選された米を使用し、歴代の杜氏たちによって受け継がれてきました。江戸時代末期に建てられた酒蔵建物は国有形文化財に指定され、歴史的価値の高い建築物として知られていました。しかし2022年5月に発生した火災により、貴重な酒蔵建物が全焼するという大きな試練に直面しました。この困難な状況でも、蔵元の浦里昌明氏と杜氏の浦里美智子氏は酒造りを諦めず、県内外の酒蔵の協力を得て醸造を継続。来福酒造と三千桜酒造での委託醸造により、伝統の味を守り続けています。2025年中頃の結城での酒造り再開を目指し、全国の日本酒愛好家や地元の支援を受けながら、400年の歴史を未来へ繋ぐ挑戦を続けています。
2022年の火災以前は、400年以上の歴史を持つ国有形文化財に指定された歴史的建物で酒造りを行っており、見学が可能でした。現在は2025年中頃の酒造り再開に向けて再建準備中です。復活を支援する全国の酒蔵や販売店、愛飲者の温かい応援により、クラウドファンディングや市の行政支援も受けています。現在も「結ゆい」ブランドは県内の来福酒造と北海道の三千桜酒造で継続製造されており、その伝統の味を楽しむことができます。再建後は新しい酒蔵での見学や体験が期待され、結城市の観光資源として茨城県の酒造文化を伝える拠点となることが期待されています。
結城酒造の「結ゆい」シリーズは、400年以上の伝統と技術で醸された酒質の高さで知られ、特に岡山県産無農薬「雄町」米を使用した純米吟醸は日本酒愛好家から高い評価を受けています。2019年に杜氏の浦里美智子氏が常陸杜氏の認定を受けるなど、技術的な評価も高く評価されています。火災により酒蔵建物を失いながらも、蔵元と杜氏が県内外で酒造りを続け、その伝統の味を守り続けていることは、日本酒業界でも特筆すべき取り組みです。2024年8月現在も限定酒の「結ゆい 純米吟醸 雄町」などが継続生産され、多くの酒愛好家から支持されています。復活への道のりも、日本酒文化の伝承と地域復興の象徴として重要な意義を持っています。
茨城県結城市1589